こんにちは。とおやま犬猫病院の院長、遠山伸夫です。
すっかり暖かくなって、人や犬猫ちゃんにとって気持ちのいい季節になってきましたね。
狂犬病注射の案内ハガキが届いている飼い主さんも多いかと思いますが、
岐阜県では5月中旬以降からフィラリア予防も始まります。
過去のブログ(フィラリア感染症3 どの予防薬がいい?)で、
フィラリア予防薬の種類について紹介しました。
今回のブログでは、
①最近、選ばれることが多くなっていたオールインワンタイプのお薬で、
フィラリアだけでなく、ノミやマダニ・胃腸の中の寄生虫(回虫、鉤虫、鞭虫)も
月1回の投与で予防できてしまうお薬や、
②年1回の注射で、1年間フィラリア予防が出来てしまう注射薬を中心に、
当院で扱っているフィラリア予防薬を改めて紹介していきます。
まずは復習として、
そのフィラリア駆除薬の種類とそれぞれのメリット・デメリットについて説明していきます。
フィラリア駆除薬の種類として、大きく以下の3つに分けられます。
1.経口タイプ 例:錠剤、チュアブルタイプなど
2.注射タイプ
3.滴下タイプ
どのタイプでもイベルメクチンのような駆虫成分が含まれていれば、その効果は保証されています。
では、なぜこれだけの種類があるのでしょうか?
またどれにしたらいいのでしょうか?
それを紐解くために、それぞれのタイプのメリット・デメリットにについて説明します。
<1.経口タイプ>
この飲むタイプの駆虫薬は昔からあり、現在では月1回飲めば予防効果があります。
・錠剤タイプ
メリット:価格が安いです。
デメリット:小型犬の多い日本では上手く飲んでくれなかったり、飲んだと思っても後から吐き出してしまうことも。
・チュアブルタイプ
メリット:犬ちゃんが好むフレーバーで作られているため、おやつ感覚で与えられます。
また、フィラリアの駆虫だけでなく、お腹の寄生虫(消化管内寄生虫)も一緒に駆虫してくれる製品もあります。
デメリット:錠剤タイプより少しコストがかかります。
このチュアブルタイプに、
冒頭で触れた①のオールインワンタイプのフィラリア予防薬が加わりました。
フィラリア+ノミ・マダニ+胃腸の寄生虫(回虫・鉤虫・鞭虫)の全てを
月1回の投与で予防できるこのお薬を、当院で取り扱っています。
昨シーズンに、当院でフィラリア予防薬を処方した飼い主さんの半数以上で、
このオールインワンタイプのお薬が選択されています。
<2.注射タイプ >
メリット:1回の皮下注射で1シーズンしっかり予防できるので、月に1回のお薬をついつい忘れてしまうという飼い主さんにぴったりです。
また、動物病院が混み合う春の予防シーズンを避けて、
比較的待ち時間の少ない秋や冬に予防できることも大きなメリットです。
デメリット:注射薬剤に対してアレルギー反応を引き起こす個体がごく少数ですが報告されています。
冒頭で触れた②の注射薬も、比較的新しいタイプのフィラリア予防薬ですが、
この注射タイプの問い合わせや、選択される飼い主さんも徐々に増えてきています。
< 3.滴下タイプ >
メリット:なかなかお薬を飲んでくれない犬ちゃんにとって、背中の皮膚に駆虫成分を含んだ液剤を垂らすだけで、効果が得られます。
また、一緒にノミなどの外部寄生虫の予防ができる製品もあります。
デメリット:塗布した後、少しべたついてしまったり、舐めたりしないように注意する必要があります。
以上、大きく3つのタイプのフィラリア駆虫薬を紹介しましたが、どの薬剤も当院に常備していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
当院の獣医師が責任を持って、あなたの犬ちゃんにピッタリあったフィラリア予防薬を
飼い主さんと一緒に考えていきます。
P.S.
前回のブログでもお知らせしましたが、
4月は特別休診日がありますのでご迷惑をお掛けしますが、
こちらの診療日程(クリック)をご確認の上、受診して頂くようお願いします。
TEL:0573-67-8288 岐阜県中津川市千旦林1386−1 ※Googleマップで「とおやま犬猫病院 中津川」と検索&ナビ可能 とおやま犬猫病院 院長/獣医師 遠山 伸夫