こんにちは。とおやま犬猫病院の院長、遠山伸夫です。
今回はいつもと趣向を少し変えまして、獣医師である私についてお話します。
飼い主であるみなさんは、こんな疑問を持ったことはありませんか?
「動物病院の獣医さんは、どうやって病気の知識を身に着けているの?」
まずパッと頭に浮かぶのは、
獣医になるために入学した大学での勉強でしょうか。
解剖学、生理学、病理学、外科学、内科学...などなど。
大学では、獣医になるために必要な知識を幅広く勉強してきました。
では大学での勉強を終え、獣医師になるための国家試験を合格したら、
病気の知識をマスターしたと言えるのかというと...、
もちろん、そんなことはありません。
言うならば、
獣医療を行うにあたってこんな様々な病気があるんだよ、
とだけ書かれた地図を手に入れたイメージです(個人的にですが笑)。
つまり、
その地図だけで犬猫ちゃんの治療を行うには、足りない部分が多くあります。
また、学生時代に外科手術を行う機会は実習授業がメインであり、
その実習だけで手術ができるようにはなりません。
動物のお医者さんである臨床獣医師を目指す人であれば、
大学卒業後、実際の臨床現場である動物病院に就職したり、
大学病院で勉強することが多いです。
そのいずれかであっても、
自分よりも臨床歴の長い先輩獣医師や動物看護師の指導のもと、
実際の診療を通して、現場の獣医療を学んでいきます。
犬猫ちゃんの病気の知識を学ぶのはもちろん、
採血や保定(過去のブログ参照)、身体検査のやり方、
投与する薬剤の知識、避妊去勢などの基本的な外科手術、顕微鏡検査のいろは、
レントゲンの撮り方・読み方...など、
自分の頭だけでなく五感や体を駆使して、多岐にわたる知識や技術をこつこつと習得していきます。
そして更に、
病院外で行われるセミナーに参加して、
普段得られない知識や技術を勉強しに行くこともあります。
また、学会などで症例発表を行い、
自分たちの経験した症例を集まった獣医師で検討し共有することもあります。
私の場合、こんな感じで経験や知識を積み、夢であった自分の動物病院を開くに至りました。
もちろん、今現在も動物の病気について、
日進月歩する診断方法や治療法を診療をしながら、常に勉強しています。
また、その日常の勉強方法についても
今後、具体的にブログで書いていけたらと思います。
大切なわんちゃん・ねこちゃんの病気について疑問がありましたら、
お気軽に質問してくださいね(^^)